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【読書】「対話」で変える公務員の仕事 自治体職員の「対話力」が未来を拓く

福岡市の今村寛さんの本、「対話」の本を発売されてから約1年後になるけれど、やっと読みました。

いつも流行りに乗りたいのに、読書に関しては周回遅れになりがちです。

「対話」で変える公務員の仕事 自治体職員の「対話力」が未来を拓く

僕も「対話」の力は行政職の公務員にとって必要不可欠なスキルだと思っています。

というのも、いろいろな影響がありますが、なんといっても、日本の人は自分の気持ちをはっきりと伝えないことが多く、色々と決まってから「本当はこう思っていた」という場面が公私にわたって何度も経験があるからです。

議論や雑談と違って、真剣にゆるくお話しする機会って、なかなか無いですよね。

色々と問題点を炙り出して、本当は何をしたいのかを話し合う機会ってなかなか無いですよね。

 

しかし、本音を話すには、心理的安全性が確保されていないと難しい。

例えば職場の人と話すにも、立場(部署・役職・先輩後輩)といったものがあり、ちょっと遠慮してしまうことも少なくありません。

こういったことを避けるために、対話には一定のルールは必要ですね。

そう、僕もかつて今村さんにお会いし、お話を伺う機会があったのだけど、その時に集まった何人かでの自己紹介では面白いルール設定がされていました。

それは、「職場」「組織」「居住地」のことを自己紹介に入れない。

と言うこと。

これを抜いて、自分には何が残るか。当時の僕には子どもが小さかったので”育休”くらいしかありませんでした。それもギリギリのことだったと思いますが。。。

今だったら釣りやキャンプや読書も入ると思いますが、生活のコアな部分が何かを考えさせられるとともに、その3つのキーワード抜きで話をすることは、かなりフラットな関係性を持つことができるなと感じました。

そう、なるべくフラットな関係性って、対話にはかなり重要だと思います。

色眼鏡で見ることなく、まず向き合った人のお話を聞くことができる。

 

相手のお話を聞くと、自分の価値観とのギャップが生まれます。

しかし大切なことは相手のことを否定しないこと。そういう考えがあるんだと受け入れてみる。だって、自分自身の考えだって特異なものかもしれないし、普段人の前では話せない思いを言ってしまうかもしれないじゃん。そこで拒否されたら悲しいもん。

 

本当にどうしたいかと言う気持ちがわかると、今とのギャップに多くの人が気付きます。

そしたらどうするか。少しずつ解決に向けて動くだけ。

とは言っても、難しいこともあるんですけどね。

 

 

僕もいわゆる対話会を職場でやっていました。

その名も「しくじり公務員」

お昼休憩のうち30分くらいを使って、しくじり経験のある方にスピーカーとして赤裸々に語ってもらい、それをどうして乗り越えたか、解決したかをお話ししてもらうという会。

参加した人は聞くだけでなく、自由に質問してもらい、深掘りしていく。

過去のしくじりでも、その失敗から活かされる教訓ってたくさんあるのですが、当の本人以外への共有はなかなか機会が持てないので、良い機会でした。お話しする人にとっては、かなりの勇気が必要だったと思いますが、お話ししてくれたことに感謝しています。

※令和4年4月時点で1年半くらいやっていないので、そろそろ再開したいとは思っています。

 

「私、失敗しませんので」

という人もいます。もちろん、失敗しないことってものすごく大切だし、僕もそういう人には憧れます。

失敗していない人からの”どうしてしくじりがないのか”という視点でもお話をしてもらいたいなとは思っています。

 

あんな人でも、こんなことがあったんだ。

ってわかると心理的安全性が生まれるのかなと思った企画ですが、違う形のものをしてみても良いのかなと思ったりもしています。

 

それは、今村さんの本の中でもありましたが、”ワールドカフェ”

もちろん、そこには同じ組織内でも、立場とか関係なしに、どうしたら組織が良くなるのかということを真剣にゆるく、人を非難・否定しないでやること。

これ、ちょっとやってみたいなと思う。