令和4年4月8日に元総務省官僚で、元三重県副CDOの横山啓さんがあるnoteを世に送り出しました。
そのタイトルは、このブログ記事のタイトルにあるように、”なぜ行政では「優秀な人から辞めていく」のか”
なかなか刺激的なタイトルです。
内容を拝見させていただきました。さすが元総務省官僚なだけに、読みやすく、まとまった文章です。
うんうん、そうだ。と頷きながら読む部分もあり、「そうなのか?」と問いかけてみたい部分もあり、しかしながら面白い意見だなと感じたのが僕の気持ちです。
特に最後の一言
頑張っている人が損をしないという、当たり前の組織づくりが急務となっています。
なるほどなと思いました。
⒈去る人も一緒に進む人も応援したい
これまでもいろんな人が組織から去っていく人の背中を見送ってきました。
理由を聞くとほとんど前向きで、「新しい仕事をしたい。」「転職して今までの知見を活かしたい。」「さらに専門的なことにチャレンジしたい。」というお話を聞いてきました。
この人ならそうするだろうと思っている人もいたり、意外にもそんな気持ちがあったんだとびっくりさせられる人もいたりですが、その理由を聞くと、”お互い離れても刺激しあおう、頑張ろう”と思います。
かといって、役所に残る人はその向上心がないかというとそうでもないと思います。
というのも、市役所の場合はご存知の通り部門によって仕事の内容が全く違う。異動そのものが転職みたいなもので、前の部門での知見が全く活かせなかったりすることもあるけれど、応用することで新しい風を送り込むこともできる。
従来のやり方×ちょっとした新しい手法という掛け合わせで、実は物凄く斬新的な事業ができてしまうこともある。大きな組織にいるが故に挑戦できるということもある。
と思います。
⒉不満の原因は
おそらくお金。多くのケースはお金ではないかと思う。それと、時間。
激務部署と言われる部署もあるし、比較的落ち着いていると思われている部署もあります。
例えば大卒で同期入庁であるならば、どの部署にいようとも基本給は同じ。差が出るとしたら残業時間による時間外手当。
特にワークライフバランスという言葉をこの10年くらいよく聞くようになってからは、多くの人が「仕事は早く終わらせて、早く帰りたい」っていう気持ちになっているのではないかと感じています。
激務部署と言われる部署の人は帰れないし、なかなかストレス発散もできないし、でも真面目だからサボることもできないし。。。と悩む人もいると思う。
比較的落ち着いていると思われる部署の人は、早く帰ればアフターファイブが充実するから残業はしないようにする。でもお給料は決してたくさん遊ぶだけの内容ではない。と感じる人もいると思う。
件のnote記事でも、改善して、全員の時間外勤務を減らすようにしてみたら、落ち着いた部署認定され人を削減された。とあり、人としての幸せを追求しようとしたら裏目に出たような記述があります。成果を上げた分の見返りが予想外のマイナスの形で出てくると辛いですよね。
⒊何と言っても環境
優秀な人はサクサク進めてしまうから、ものすごくスピードが速い。実際に僕もすごいなと思う人と何度か一緒に働く機会を得て、ものすごく勉強になりました。”あんな風に仕事を進めていきたいな”って思い、その人が異動で他の部署に行ったあとは自分がそういう風にできないかチャレンジしてみました。
実際にすごいと思える人はみんな役所を辞めていくわけではなく、残って力を発揮している人もいます。頑張れば頑張るだけ仕事が降ってくる場合もあるのだけど、それも面白いじゃないか。
「できる人はサボる」なんて件のnoteでは書いてあって、思い浮かんだ人の顔もあります。
一方でできる人という基準も曖昧です。部門によってやってる内容が全く違うから。だから評価の仕方って難しいのかなと思う。
そうなるとすると、本人が「どう生きていきたいか」の思い次第じゃないかなと思う。
⒋大人気漫画に学ぶこと
大好きな漫画に『キングダム』と『鬼滅の刃』があります。
これってまさに組織でどうやって大きな課題にぶつかっていくかを解決させるかを漫画で描いているのだけど、その組織で部隊長になる人は決まって”目標”がある。
確かにその組織で”目標”を果たせないと思うならば敵側につく【転職】もありますが、それで本人が納得しているなら、強敵(とも)として共に高めあえば良いと思う。
人と人の関わり合いがあるから、”まず自分がどうしたいのか。どうありたいのか。”をしっかり考えること。じゃないかな。
もちろん、初志貫徹でも良いし、途中で目標が変わっても良い。人間だもの。そういうことはあるし、他にも環境などの影響で変わることだってある。
⒌まとめ
何が言いたいかっていうと、人にはそれぞれその人の思いがあるし、どう生きたいかをしっかり描いているかによると思う。
しかしながら、今回のnote記事で挙げられた課題、これは多くの人が「そうだそうだ」と思ったかもしれません。一方で、クエスチョンマークがついた人もいるかもしれません。
今、世界中でジョブ型雇用が進んでいると聞きます。人の流動性を高めることで、その組織を常に活性化させるだけでなく、人ひとりひとりも成果をあげて成長していくという手法。
役所のあり方でそれが適切かどうか、立場によって異なるとは思うのだけど、第一歩として個人として・組織として本音をきちんと整理し、その本音をしっかり語り合う機会が必要なのかな。
組織としてどうありたいかはもちろんのこと、個人としてどうありたいかの整理整頓。
これを掛け合わせてみたら、ものすごく面白い組織ができるのではないかと思うのは僕だけでしょうか。
今回、僕の意見としては、「まずは対話しよう。」です。
例のnote記事はこちら