窓口系、事業系、企画・管理系。
行政職の公務員の仕事はこの3つに分けられることが多いですが、実はどの仕事もその街に関わる人にどうあっていて欲しいかという願いを形にするものではないかと思う。
それは、勤務する所属が国の省庁であろうと、都道府県であろうと、市区町村であろうと変わらない。役割が違うだけで、やる事は同じ。
何度も出してしまうキーワードですが、どうあって欲しいかという”ありたい姿”の設定が大切で、その設定がうまくできれば、そこに向かっていく。
ありたい姿は状況に応じて変わってくるだろうし、向かっていく方法も直線かもしれないし、クネクネと曲がっているかもしれない。
途中途中でいろんなことに対応しながら、進めていくことになると思う。
そう思っていたら、行政職の公務員の仕事とは、動線を作ることではないかという考えに辿り着きました。
⒈窓口系なら
これはイメージしやすいと思います。実際に何らかの手続きをするのに、どういうふうに人が動くのか、それにどう対応していくのか。
最近はピクトグラムを使ってわかりやすい表示をする方法もありますし、オーソドックスに床や壁に矢印を表示しているやり方もよく見かけます。
例えば、何かの申請書や届出をするのに、何枚も住所や氏名を書かないといけない事があり、それだけでも時間がかかってしまう事があります。
これ、なんとかならないかな。書く回数を減らす事ができないだろうか。という問いも生まれると思う。
それが解決できれば、滞在時間を減らすこともできるし、もしかしたらわざわざ役所の窓口まで出向いてもらわなくても良い方法があるのかもしれない。
届出する人が楽になる→確認する側も楽になる。この流れを考え、実践に移していくと、どんな場面が想像できるだろうか。
経験値は大切ですが、思い込みで、「こうでなければならない」となってしまうと変えることができません。これまでの不満や怒りは実は変えるチャンス。何かの不測の事態が起こった時も大変だけど変えるチャンスではないかと思う。
⒉事業系でも管理・企画系でも同じ
ありたい姿を設定するのはそれぞれの役割の中でしっかりする必要があるけれど、その設定も、過去に何があったのか、今なぜその状態なのか、本当はどうしたいのか。の整理をしっかりしないと良い設定はできない。
その整理さえしっかりできれば、一つ一つの仕組みを作っていき、積み上げていく。
特に”これはものすごく大切!”と思うのは、
〆切の告知
これがはっきりしていて、しっかり知らされていれば、失敗はかなり少ない。
例としては、
・レースのスタートは9時なので、参加する人は8時45分までに整列が必要
・抽選は◯月◯日受付(必着)分までが対象
というように、いつまでに何をしていてもらいたいのかをシンプルにはっきりとお知らせする。
数量に限りがあるものを先着でとなると、役所の事業では人の流れが予測できないとかなり無駄ができてしまう可能性もある。※事前のマーケティングでそれがどれだけの需要ががあるかどうかの判断が大切。
⒊ドラクエ
この記事を書いていたら、ふと頭に思い浮かんだのはRPGのドラゴンクエストシリーズ。
RPGゲームはほぼ、動線があって、あるイベントで何か必要な条件が揃っていないと、その先には進めなかったりする。ゲームをクリアしたいと思ったらその条件を揃えていく。条件を揃えるための動線が、いろんなヒントを元にあって、素直にたどっていくと、条件が揃う。
ここにあるのは、そのルール設定。
元々、難しいと思われる設定を、うまく動線を作り、それを素直にたどる仕組みも設定する。
それができればかなりの精度で上手くいく。
ドラクエなら、
「スライムがあらわれた。どうする。」とでたら
”たたかう”、”にげる”、”じゅもん”、”どうぐ”、”ぼうぎょ”といったコマンドから選択して対応をするのだけど、
例えば、庁舎の入り口で
「検温器があらわれた。どうする。」となったら
手をかざすのか、カメラに顔を近づけるのか、消毒液と一体型になっているのかを判断する。
さらに、「発券機があらわれた。どうする。」となったら
必要な届出のボタンを押してもらい、出てきた券を持ってもらい、順番に呼ぶ。
ここから先は、DXも絡んでくるのかな。法解釈も絡んでくるかな。
どれだけスムーズな動線にできるようになるのかは、いつも考えて、ちょっとずつチャレンジしてみることからかな。なんて思う。