なかちゃんねる ~ひろさんの雑談~

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【読書】もしも徳川家康が総理大臣になったら

ビジネス小説と副題でありますが、歴史ロマンとファンタジーが組み合わさっているという感覚です。

 

まず、感想としては、「面白い」

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今回読んだ本は、久しぶりに小説。

⒈まず設定が面白い

新型コロナが猛威をふるい、歴史上の偉人たちならどう解決していくかというお話し。

それぞれの配役がまた面白い。

AIで復活した最強内閣とあるのだけど、設定としてはAIで過去のわだかまりについてはお互いの偉人同士は感情的にならない制御機能がついていることと、現代の法律は守ることと、ホログラムで画像が再現されているとのことです。

 

日本の歴史上の人物の中で内閣総理大臣になれそうな人はたくさんいるとは思うけれど、なぜ徳川家康なのか?

徳川家康の前に天下統一した豊臣秀吉ではなく、その前に覇王と言われた織田信長でもない。

他にも名宰相と言われてもおかしくない人たちはたくさんいますよね。聖徳太子とか、蘇我馬子とか、武内宿禰とか。※他に意見はあるかもしれないけれど、例示として伝説に近い人物を挙げてみました。

徳川家康を内閣総理大臣の設定にしたのは、260年以上に平和な時代の基盤を作った人だから。とのこと。

 

⒉偉人ならこうするだろう

これは作者の想像力と歴史人物に関する研究がものすごく深いと称賛したくなる。

大臣たちがビジョンを示した後はその仕組みを省庁の人(現代だけでなく江戸期や明治期の人たちもいる設定)が全力で考案し、全国の自治体に協力を仰ぎ、何とか間に合わせる。

やってることは今と一緒じゃないかと思わされる自治体職員はいるかもしれないけれど、ブレない姿勢と説得力のある言葉に加え、いかにシンプルにわかりやすくしようとしているかというのは大きな違いかもしれない。※あくまで「歴史上の人物なら」という設定

 

他に感じさせられたのは、非常事態だからこそ、法の遵守・徹底。

明治初期以前であれば為政者はかなりの権限を持ち、統一的なルールを確立させていたのかなと思う。”地域の実情に応じて臨機応変に”とすると地域に差が出てしまうので、まず一律の動きとしていたのかなと思わされます。

 

⒊閣僚メンバーは

首相 徳川家康

官房長官 坂本龍馬

財務大臣 豊臣秀吉   副大臣 石田三成・荻原重秀

経済産業大臣 織田信長 副大臣 大久保利通

外務大臣 足利義満

総務大臣 北条政子

法務大臣 藤原頼長   副大臣 江藤新平

農水大臣 徳川吉宗

厚労大臣 徳川綱吉   副大臣 緒方洪庵

防衛大臣 北条時宗

領土問題担当大臣 楠木正成

IT担当大臣 平賀源内

文科大臣 菅原道真

といった面々。

この人ならこんなことを言うのかなという想像も含めて、話の展開が素晴らしい。

これらの大臣たちがどんな動きをすると思いますか?

 

⒋まとめ

もし、自分がこの立場だったらどうするか。

仕事をする時に意識しておいても良いのかなと思うことです。

どのポジションであっても、「あの人ならこんな考えや判断をするだろう。」「こんなやり方はどうだろうか。」と仮説を立てて、周りとしっかり対話する。

時にはやり方を任せる。

小説ではあるけれど、マネジメントという観点でも読める内容でした。