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【読書】帝王学講義 中国古典に学ぶリーダーの条件

タイトルからして仰々しいですが、部下を持ったら”心構え”として知っておきたい歴史的事実や教訓のエッセンスを、中国古典の大家である守屋洋先生がわかりやすく説明してくれている本です。

「帝王学」講義 中国古典に学ぶリーダーの条件

これまで、論語、孟子、荘子、韓非子、呻吟語、菜根譚など、中国古典はいくつも読んできました。

なるべく原典に触れて、飛躍した解釈をしないように心がけてきました。しかし、それを皆さんにいきなり勧めるのは正直ハードルが高いと思っていたところ、今回エッセンシャル版の本に出会えたので、これはオススメしたいと思っています。

⒈金言がいっぱい

今も日本で例え話に使われることや四字熟語で使われるワードなどの元ネタのエピソードが満載です。

”はじめに”と序章だけでものすごくマーカーを引きました。

引いた箇所については全てを説明しないけれど、心得ておきたいことはたくさんあります。

 

「どうせ昔話じゃん。」「今とその頃じゃ環境が違うよ。」

なんて思う人もいるかもしれないけれど、科学や技術がどんなに進歩しても、それを動かしていくのは人間です。これから人口減少でAIやロボットが必要になってくるけれど、そのAIやロボットにも深く学んでもらいたい”人の心”と”生き方”がそこにあると思っています。

 

序章では、智・勇・仁・信・謙・寛・義についての説明があります。

例えば、これらは普段の生活で家族と、仕事においてはメンバーや取引先と、お互いこんな心持ちでいれたら最高だなと感じることばかりです。

これはまず自分から実践していきたい。

主に論語から抜粋されていました。

論語を読んでない人にも読みやすい内容です。

 

⒉各古典からの抜粋

中国古典の中でも帝王学の教科書と言われるのは『貞観政要』。

これは唐の時代の皇帝の現行録をまとめたものです。

唐の前に隋という帝国があったけれど、そこでの失敗を教訓にどうしたら守成していくか。

現代みたいに、ある程度成熟した社会が過去にもあったわけで、そこでどうしていけば良いのかを過去の人たちもたくさん考えてきたわけです。

基本、調子に乗りすぎてはいけない。

という事をたくさん紹介してくれていました。

 

それから、『書経』。

これは講師が生まれる前の中国の伝説的な時代の話。

理想のリーダー像がたくさん紹介されていて、面白いのはその時々に応じて雰囲気が違うということ。

ある時は、部下に全てを任せる。

ある時は、自ら先頭に立って指導する。

ある時は、対話を大切にして困難を乗り越える。

今もリーダー論に関する本や対話に関する本はたくさんあり、その手法については細かいところまで説明がありますが、5千年以上昔からやっぱり同じことをしているのだなと感じさせられます。

 

そして、『韓非子』。

韓非子は古代思想の集大成だと個人的には思っています。

※90年代ビジュアル系ロックの集大成がマリスミゼルだと言われることと同じような立ち位置

混沌とした時代の中で、国が生き抜くためにはどうしたら良いのかを、そして人間関係をどう築いていくかを説いてくれている。

正直なところ、韓非子の教えについては秘密にしておきたいくらい素晴らしい内容なのだけど、今のこの混沌とした世の中だからこそ必要なのかもしれないと感じています。

 

⒊まとめ

中国古典?必要ないよ?なんて思う人がいるかもしれないし、原典を読もうとするとものすごくハードルが高くすぐに挫折しがちです。

最近はわかりやすく解説した本も増えていますが、守屋洋先生の本であれば、大学でも中国古典を教えていらっしゃるので内容が確実で飛躍した訳もありません。加えて今生きる僕たちにわかりやすく教えてくれるとともに、どう活かすことができそうかもヒントをくれています。

タイトルは”帝王学”とありますが、普通のサラリーマン、公務員、自営業問わず、働く人・今を生きる人みんなにとって読んでも、ヒントがたくさんある本だなと感じました。

 

いずれにせよ、しっかりと身をただして、心をただして、良い人生を歩むためには、知っておきたい。歴史や古典から学べることはたくさんあるなと改めて感じています。