僕たちはなぜ、今を生きるのか?
そういった問いを時々することがありませんか?
僕は時々しています。正直いって答えは分かりません。
でも、過去はじぶんの経験を振り返ればわかるし、人の歩んだ道も多くの歴史書で知ることができる。
もっといえば、今回読んだ『サピエンス全史』は成り立ちから知ることができる。
深く考えたいなと思った時に、読んでみて良かったなぁと思ったのが、最初の感想です。
⒈歴史の教科書の思い込み
猿人(アウストラロピテクス)→原人(北京原人・ジャワ原人)→旧人(ネアンデルタール人)→新人(クロマニヨン人)
中学生の時、こんな順番で人が進化してきたと学校で習った記憶がある。
正解のようで間違いで、間違いのようで正解なんだろうなぁ。
ただ、きっちりとこの時代は原人の時代で、この時代はネアンデルタール人の時代だなんて区切りがあるわけではなく、何千年・何万年と共存はしているようだ。
争いと共存と交雑があったりして新しい人になっていく。だから、僕たちの遺伝子レベルでは、いろんな過去のデータが入っているんだよね。
スケールが大きくなる話なんだけど、「人類みなきょうだい」とか「世界は一つ」っていうワードも当てはまるもんだなぁと思ったりする。そう考える人がいてもおかしくはない。
⒉サピエンスの凄いところは
超自然的なことを想像し、創造してきた事。
有名なラスコーの壁画からは実際の目の前に起こった出来事の写実だったと思う。
僕たちはその自然に起こっていることを受け止めながら、その原因は何かと考え続けてきた。
例えば、神話だ。
日本的なことを紹介すると、八百万の神がまさにそう。
自然の全ての出来事には神様がいるっていうアレです。
もちろん、今は科学的に考えたり、しているのだけど、これもこの数百年の話。
でも、なぜか初詣で例えば神社に行って「神様、今年も一年よろしくお願いします。」なんて言いますよね。心の拠り所としては、大切な考え。
心の拠り所を作るって凄いことだよなぁって、日々忙しくしていると忘れがちです。
これまで長いと言われている歴史の中でも、その想像力と創造力で作り上げてきたことの大きなことは”思想”。
資本主義だって、共産主義だって、自由主義だって、みんな思想の一つ。
キリストさんやお釈迦さんや老子さんや孔子さんやムハンマドさんもそう。
いろんな自然現象や人の行動がかけ合わさって出来たイノベーション。
そうなんだろうなと思う。
⒊国とは、科学とは
これも気がついたら国ができてきているし、人がその国の秩序(法)に基づいて生活しているのだけど、不思議ですよね。気づいたら国ができている。
気づいたらなっていた。
気づいてしまった。
築いてしまった。
築いた。
そういうことなのかな。
その気づき、「なぜ?」という気づき。
その問いに答えはすぐに見つからなくて、多くの人が仮説を立てて過去にも多くの対話がなされてきたのだろうと思う。今、僕たちもものすごくスピード感のある進化や変化の中で瞬時に判断するだけでなく、ある一つのことについて深く議論・対話をしていくことって大切なんじゃないかなと思わされる。
小さな変化に気づいて、動いてみる。
それが新しい一歩になるかもしれない。
今のスピード感に疲れてしまうかもしれないけれど、確実に便利になってきている。
日本で言うと平安時代から織田信長の登場までの800年くらいの間は戦いの方法や通信の仕方はほとんど変わらなかったのだけど、2010年から2020年までの10年間の特に通信の仕方については誰もが驚く。加速度的に伸びるこの科学の進歩。面白いようで、怖い部分も感じてる人がいてもおかしくない。
それでも僕らは今を生きていく。どんな未来になるか分からないのは、過去を生きた人も同じ。この正月休みの期間に例えば10年後はどうなっていたいか、そのために5年後はどうなっていたいか、1年後は?じゃあ、これから何をしようか?って整理する時間にしても良いのかなと思う。
そういった気づきをくれた本でした。
長いですが、読む価値ありです。