なかちゃんねる ~ひろさんの雑談~

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【読書】予想どおりに不合理 〜追記〜

多くの人は、自分のやっている事が正しいと思っている。

これは個人的には大切な事だと思ってる。

というのも、正しいと肯定する事でQOLはものすごく上がるから。

 

本を読んでて面白いなと思ったことは、次のエピソード(概要)

ある中古の戸建てを購入し、夫婦で好きなようにイノベーションをした。

ある程度壁は取っ払い、開放的な空間ができ、ものすごく寛いで生活ができる。

生活の満足度はものすごく高く、改修費はかかったものの、ここまでやってみて良かったと大満足していた。

ずっと住みたかったけれど、数年経ったある日に転勤が決まった。

自分の思いを形にすることで、快適で楽しい生活が実現できていた例。

しかし、転勤で事態は一変してしまう。

二重のローンや光熱水費などを支払わないために、イノベーションした戸建ての家を売ることを決断した時に、見学に来た人からは”素敵な家だ”反応はあったけれど、売れない。

自分たちにとっては最高の家なのに、なぜ?

そう思ったとのこと。

結局は、元の通りに壁を直し、いろんな改修した箇所は元通りにしたら売れたとのこと。

 

自分が良いと思った物が、必ずしも他の誰かにも良いと伝わるかどうかはわからない。

”伝えたい事が伝わったことではなく、伝わったことが伝えたこと。”

なんていう僕の師匠の一人が言ってた言葉を思い出した。

 

何か、ものを世間に伝えたい。感じてもらいたい。良いように扱ってもらいたい。

そう思った時に必要なのは、いくつか条件があるように思う。

・汎用性

・ストーリー性(共感性)

・相手の目線に立っているか

一方的な思い、一方通行のやりとりではやっぱり伝わらない。

対話やインタビューやアンケートを事前に取るやり方もありますが、そこで得た感情をもって「あぁ、良い感じだ。これで行こう。」

と出発することで良いだろうか。

しかし出発しないと始まらない。ここからが勝負で、反応を見ては試行錯誤を繰り返し、バージョンアップしていきたい。

 

僕個人のエピソードになるけれど、大学生時代に中古で50万円の車を買った。

フォードのフェスティバという車で、コンパクトカーなんだけど、周りで乗っている人が少なくレアな感じもあってものすごく気に入っていた。

途中、オーディオを変えたい(当時はMDを入れたい)、スピーカーを替えたい、ウーハーを載せたい、内装を変えたい。

そんな風に思って、5年乗っているうちにものすごく改修した。当時のアルバイトで貯めたお金でパーツやらなんやらを購入し、動けなくなるまで楽しんだ。

次の車を買うときに査定に出したらその額なんと1万円。

驚いた。というのも、次に整備して売るのに元に戻す必要があったからだろう。

次の車はマツダのデミオ。新車で購入した白いコンパクトカーだった。これも、ものすごくお気に入りで、社外ナビやウーハーを乗せたりして7年間楽しんだ。色々あって車を変えるときに某中古車買い取り業者に査定してもらったら3万円。

これも自分の好き勝手に改修したからか、その分評価が下がったのだろう。

その次はトヨタのヴィッツ。これはほぼ何も改良せずに5年間乗った。次の車を買う時に下取りに出したら査定額は80万円だった。

今思えば、汎用性、共感性、相手の目線に立っているかという点では若い頃の2台については仕方ないなと思っている。

でも楽しかったから良い。

 

こうして、自分自身を肯定することは決して悪いことではないと思う。むしろあるべき。

しかし、商品やサービスを世の中に出すときはそれだけではいけない。

時代背景も色々と変化する中だけど、改めて肝に銘じておきたいことだなと、今回の本を読んで思った。

読書レビューのブログは1日前の記事に。

 

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