なかちゃんねる ~ひろさんの雑談~

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【読書】昭和16年夏の敗戦

日本人は空気を読むのが本当に上手。

独特ですよね。

雰囲気で色々考えたりする。

そういう事をし続けている結果どうなるのかな。

そんな事を考えさせられる本に出会いました。

著者は猪瀬直樹さん。都知事を務めていた方です。

元々、1983年に書かれた本のようでしたが、この度、新版として再び登場。

その理由は、今の日本の状況に対する危惧からなのかなと感じています。

そんな事もあり、カバーの上にあるカバーがものすごく印象的。

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全てが帯のようなカバー

 

 

 ⒈真実の歴史を知らないといけない

時代劇やドラマの影響、もしくは諸外国からの影響。

僕たちはこれまでにたくさんの影響にさらされて生活しています。

歴史的に悪役とされている人たちってたくさんいますよね。

・蘇我馬子

・松永久秀

・明智光秀

・吉良上野介

などなど。

その他にも暗愚の人とか評価されてきた人もたくさんいると思います。

 

しかし、しっかり研究されてきた事で、実はちゃんと実績残しているし、記録も残っている。

 

今よく聞く評価って、これまでの過程の中でなんとなく作られてきた雰囲気によるものが多いのではないかと感じる。

 

⒉難しく、複雑な昭和史

大日本帝国憲法が作られた頃は制度的な欠陥があったとしても、山縣有朋のような元勲の存在と権威により人為的にカバーしてきた。

*1

 

昭和に入ると、元勲はもういない。

人為的にカバーしてきた事ができなくなってきて、制度の欠陥があらわになった時、複雑なことがたくさんおこってる。

高校の日本史で最も重要な頃のはずだけど、なぜか江戸期までのことに力を入れすぎてしまって駆け足で授業進められてませんでしたか?

この本は明治から昭和初期までの事を見直すきっかけになる。

 

 ⒊根拠は何?

 よく、根拠は何か問われることがある。

その時にサッとデータを見せることができるのなら最高だ。

太平洋戦争に突入する前、ある研究生達によって様々なシュミレーションをして”日本は負ける”という結論を出した。

しかし、ある別の部門が必ず負けるわけではない。という提言も出した。

そしてまた別の部門は、「日本には大和魂があるから負けるわけがない。」とも言い出した。

 

東條英機首相は本来なら軍部をしっかり抑えて戦争をしない方向に、かつ内乱が起こっても軍出身というメリットを活かして鎮められる。という期待を背負っていたはずなのに、周りの空気感を抑えられずに、戦争に突入してしまった。

 

⒋今僕たちにできること

何かの判断をする時、判断基準は

・過去に同じ事例があるかどうか

・周りはどう対処しているか

が一番簡単でそんなやり方をしていることが多いと思う。

 

本当に大事な事は、

・法的(ルール)に問題はないか

・実際にこれまでに積み上がっている数値

・これまでの傾向から推測される数値

・法的(ルール)なことと数値を組み合わせた納得できるストーリー

 をしっかり作ることではないだろうか。

今、なんとなくこれはヤバイという雰囲気になった時、確認するべきは周りの雰囲気よりも、その原因となった事象であり、これまでに設定されていたルール。

 

余談ですが、自分にも思うところがあります。

Twitterで多くの人からプロフィールアクセスをいただいているにも関わらず、フォロワーさんが増えない。

 結果に対してどうするか。

変わらないといけないよね。

 

話が逸れました。

僕たちにできる事は、まずデータ確認。

人為的に突破できる状況もありますが、まず判断基準は何かと明確に説明できるようにしておくことが必要なんだなと。

 

震災の対応や新型コロナの対応について、歴史から学べることがあるのではないかと感じている。

少しでも早く安息の日を迎えられるようにしたいですね。

 

 

 

*1:引用は丸々ではないです。