作家の半藤一利先生と、歴史学者の磯田道史先生の対談本。
半藤先生は明治から太平洋戦争の頃の人についてお話があり、磯田先生からは武士について語ってもらっています。
帯のメッセージも熱い。
「組織」を勝たせよ!成功に導く軍師の極意。
って良いですね。
⒈世間の多くは勤め人
僕もそうですが、世の中の多くの人は勤め人です。
それは昔から変わらないと思う。
戦国時代だって、そう。
大名がいて、その配下にいろんな武将がいて。
領国経営をみんなでやっていくのです。
トップを支える至高のナンバーツー。
良いですよね。
歴史にはトップを支える、素晴らしいナンバーツーがたくさんいます。
決して経営者にならないといけないというわけではないと思うのです。
⒉どんなナンバーツーが好きですか?
ナンバーツーもいろんな種類の人がいると思います。
この本でも紹介されているのが、
(抜粋)
・竹中半兵衛
・石田三成
・小早川隆景
・黒田如水(官兵衛)
・勝海舟
・山県有朋
・大山巌
・秋山真之
・松平定信
・鳥居耀蔵
などなど、面白い人がたくさん登場します。
この中でも、個人的には黒田官兵衛と勝海舟は特に好き。
いつも、適切な行動があって、それが良い結果に結びついてる感がある。
⒊面白いなと思う軍師・参謀は
まずは小早川隆景ではないだろうか。
判断ミスをしない事で、自分も主家も長生きさせてる。
「熟考に熟考した末の決断。」
ものすごく慎重。
周りが焦っていろいろ動き出してしまったとしても、すぐに修正できる。
いろんな打つ手を持ってる大局観と広い視野を持ってる参謀だと思う。
それから、石田三成。
行政官としての腰の軽さと、緻密さはものすごく現代のありたい社会人の姿かもしれない。
不正を嫌い、厳しすぎる点もあるかもしれないけれど、石田三成くらいのきっちりさを持っていると、仕事もいろいろできる範囲が広がるだろうなと思う。
自分にはできない事なので、無い物ねだりで、凄いと思う。
⒊ナンバーツーこそリーダーかもしれない
これはこの本を読んでの感想ですが、トップは象徴。
ナンバーツー以下が実行。
実行部隊の最高責任者は、ナンバーツーの人。
その下にも、軍師や参謀的な存在はたくさんいる。
組織となればいろんなセクションがあるので、それぞれにいる。
セクションごとの軍師・参謀の位置付けの存在が強いと、組織はもっと強くなる。
「個」の時代と言われて久しいけれど、個の力を上げていくことが、組織の力を強くする。
自分のためになるかならないかという感情と勘定があるかもしれないけれど、今目の前にある自分がやるべきことをやっていくためには、個の力を高める必要があるよね。
そうした時に、過去のすごい人を目標に、その人の生き様や行動を学んで、自分なりに実践していく事はいつでもできる。
⒋まとめ
この本は対談本なので、話し言葉で書かれており、とても読みやすいです。
そして、
まずは真似る。
そして、何かに気づく。
今までの事をアレンジして一歩前に出てみる。
その繰り返しが、面白い結果に繋がると良いな。
そう思う。
自分が良いなと思う軍師や参謀の存在に気づくには良い本です。
つづく